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代官山の店がガラス張りの路面店だった頃、多くの飛び込み営業マンがやって来ました。「タイで作りませんか?」「中国で作りませんか?」「ネパールで作りませんか?」と、アジアでの製作を持ちかける。話のネタに1度、アクセサリー製作費の見積もりをとった事があります。正直、その価格は心が揺れるものでした。が、やりません。

knife *acoustic groove*のアクセサリーは、平均年齢60歳を超える熟練の職人が製作を続けています。しかも2人+ヘルプ1人の少人数体制なので、何か問題が起きれば全ての製作がストップしてしまいます。その都度、ボクは各方面に謝って回ります(ごめんなさい)。だけど、このやり方を続けようと思っています。例えば、断面の「角」。この角の「取れ具合」は、とても大切です。角が残り過ぎれば、エッジが効き過ぎて人肌感に優しくありません。逆に角を取り過ぎれば、全体にゆるくだらしないアイテムになってしまいます。言葉にしなくても、熟練にはそれが伝わっています。

knife *acoustic groove*で多用するサイケデリックに歪んだ花は、20年近くも前に自身で描き出しました。画像のリベットの全体を銀や金(下品なのでやりませんが)で形作れば、製作は楽になります。しかし花びらと本体のコントラストを出したく、銀のリベット本体に位置合わせのくぼみを付け、18金で製作した花びらをピンセットで溶接しています。もちろん、不純物の混ざらない国産の銀と金しか使いません。

そこまやるか?とも思いますが、やるのです。この「角」に限らず手間暇をかけている点を挙げれば、キリがありません。knife *acoustic groove*をご愛用いただいている方々には、きっと伝わっているはずです。そのアクセサリーは、特別なものです。

急遽WEBストアにもアップしてもらいました。もう20年近くも、これを作り続けています。
バンブーリング(サイケデリックフラワー)
http://k-a-g.net/?pid=122551077

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2017.09.18 Top↑
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